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自動車が盗難された時の対応について
自動車は高いですよね。人生の中でマイホーム・生命保険に次ぐ大きな買い物だと思います。コツコツ貯金をして買う場合もあれば、気合の全額フルローンを組んで毎月返済の場合もあります。車に対する思い入れの差は人それぞれですが、そんな大切な車が丸ごとなくなる事があります。
「車両盗難」ある日車が目の前から忽然となくなる。実際にそういうことが発生しています。恐怖です。交通事故に比べれば人が車両盗難に遭遇する確率はグッと低いのが現状です。それ故、盗難にあった際の保険対応がどんな物か殆どの人は理解していないのが現状です。代車・税金・所有権移転・発見の場合など、いろいろ疑問が出てきます。確率は少ないですが、あったら大困惑の車両盗難。高級車両に乗ってる方は、気をつけましょう。ボブはボロ車なので大丈夫です。
損害保険協会のデータで盗難事故の実態をまずは確認
損保社員にとっても盗難事故は厄介です。平均の修理金額が30万円前後にも関わらず盗難事故が発生したら、保険金額の全額を備金として準備し、電話での聞き取り調査から始まり、必要に応じて周辺調査をします。とても手間がかかります。
驚くべきは盗難事故の平均支払額は未発見の場合455万円です。近年は軽自動車も高級化していますが、上には上がいます。500万円近い財産が一瞬で消えるわけです。盗難される車はやはり高級車が多いです。ランクル・LEXUS・アルファード皆500万を優に超えます。管理人は小心者のため車は年収の2割以下・ニコニコ現金払いと決めていますので、必然的に盗難されやすい車は買えません。
盗難防止装置の発達により盗難事故は減少しています。2003年の64,000件をピークに2019年は7,100件。全盛期の1割程度です。車両盗難事故の中には偽装事故も紛れ込んでいますので、車両盗難事故という不幸が突然降ってきた状況にも関わらず、綿密な調査のうえ保険金の支払う有無が決定されます。参考資料・ポスターは日本損害保険協会から引用しています。
○月×日車両盗難事件発生!ケーススタディ
まずは落ち着いて警察に連絡です。車両盗難は必ず警察に届け出る必要があります。軽微な物損事故の場合、交通事故の事実が契約者や相手方から確認できた場合警察へ届け出なくても使える場合もありますが、盗難事案では警察の届出が不可欠です。警察に届けないので保険会社に報告しても必ず警察への届出をアドバイスされます。
刑事事件ですので受理番号を必ず確認しましょう。おまわりさんに聞くと教えてくれます。
代車は自分で
毎日通勤などで使用している場合、車がないと通勤できません。どーすればいいのか?盗難の場合通常代車費用の保険金が後日給付されます。一日3,000円上限は30日が一般的です。
お金で給付されますので軽自動車でもレンタカー会社で借りるのもいいですし、我慢してお金で貰うのもOKです。
盗難調査開始
通常専門の調査会社が調査を行います。自分で川に捨てるなど車両盗難偽装事故があるのも事実です。盗難の事実が偶然性によるものか?恣意的な要素が介在していないのか?モラル事故ではないか。調査員・保険会社担当者の腕が試されるポイントです。周辺の聞き取り調査を行った場合、1ヶ月程度の長時間を要します。
車両が発見・未発見のまま
盗難車両は場合によっては発見されます。見つかっても犯罪に使われることもありあまり乗りたくないですね。
車両発見
酔っ払いが乗っていって街中にある事もあれば、田んぼや川に捨てられている事もあります。保険金が支払われる前に発見された場合、車両鑑定人が被害車両を確認しにいきます。
保険金額の中で修理が可能であれば、修理金額が払われます。修理するか?しないかは自分で決めれます。ただ盗難にあった車は結構ひどい状態で発見されます。車の中に消火器をまかれたり、夏場に河辺に捨てられたりと悲惨です。特に水は腐ると臭い・・・・・。全損の場合も当然あります。
調査完了未発見
通常1ヶ月超かかります。調査も問題なく終わり車が見つからない場合、全損の扱いになります。「保険金額+契約時の臨時費用+盗難代車」が払われます。
その後名義を保険会社に変更します。保険会社では見つかった場合、その車は事故車買取業者に売却します。解約した自賠責・税金の未経過の金額は戻ってきます。
60日条項
通常自動車保険では「60日条項」と言えば、対人事故は発生から60日以内に報告しないと保険金はおりないと言う事を意味します。盗難の場合、保険金を受け取ってから60日以内に自動車が発見された場合、保険金を返金すれば自動車の所有権を戻して修理する事が可能です。
盗難自動車の返還として約款にも記載があるの契約者の権利です。愛着のある車を契約者に返却と言う趣旨ですが、普通は新たに車を購入しますから、返却請求がある事は稀というか、経験をしたことがありません。契約者に有利な条項なので残しておいても害はないですが、一部の特殊車両以外なかなか発生しないと考えます。